あ行
- 挨拶状(あいさつじょう)
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挨拶状とは一般的に年賀状なども含まれますが、親近者が亡くなり一年に満たない喪中にあたる場合は新年の挨拶や年賀状の辞退をお知らせする喪中ハガキ(喪中欠礼状)があります。四十九日が過ぎ、法要後に出す、葬儀に参列していただいた方や故人が生前親しくしていた方に対する会葬礼状などがあります。
- 後飾り(あとかざり)
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後飾りとは、お葬式を終えてご自宅に帰られた遺骨や位牌などを安置する祭壇のことです。白布をかけられた2段もしくは3段のものが多いです。祭壇には遺骨、遺影や位牌などが飾られます。その他に飾られるものとしては、仏式の場合には供物、生花、ろうそく台、香炉、線香立て、鐘などがあります。神式では洗米、塩、榊、お神酒などが飾られ、キリスト教の場合には、特に決まりはなく、遺影、十字架、聖書などが飾られます。
- 遺影(いえい)
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お葬式、仏壇に飾られている、亡くなった方の生前の写真が遺影です。遺影に使う写真にはルールがある訳ではないので、近年では自分自身の遺影を生前に用意するという方が増えてきています。生前から遺影用にと、自分が納得する良い写真を遺族に残しておくことも終活のひとつです。
- 遺骨(いこつ)
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火葬後に残った骨のことを言います。かつて命があったことに敬意を払い「お骨」や「ご遺骨」とも呼びます。遺骨は骨壺に納められ、納骨堂や墓地などに埋葬されます。
- 遺産(いさん)
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遺産とは、亡くなった人が所有していたすべての財産のことを言い、「相続財産」とも呼びます。ただ、財産といっても金銭的な価値をもつプラスの財産(積極財産)だけを指すのではありません。借金などといった弁済しなくてはならないマイナスの財産(消極財産)も遺産になります。
- 遺体移送(いたいいそう)
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遺体を寝台車で自宅や葬儀場の安置場に送り届けることを言います。最近では、ほとんどの人が病院などでなくなるため、あらかじめ安置先を検討しておく必要があります。
- 一周忌(いっしゅうき)
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故人の命日から、丁度一年目にあたる日を一周忌と言います。最近では出席者の都合を考慮して、命日より早い休日に行うことが多くなっています。
- 位牌(いはい)
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亡くなった人の戒名と没年月日、俗名、享年(亡くなった時の歳)を記した仏具のことを位牌と言います。通常は自宅の仏壇やお寺の位牌壇に安置します。
- 忌み言葉(いみことば)
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特定の時や場所で口にしてはならない言葉や、その代わりに用いる言葉のこと。不吉な言葉、不幸が続くことを連想させる重ね言葉を言い、お悔やみの挨拶などには使わないように注意します。弔事では、重ね重ね、たびたび、たび重なる、再三、また、しばしば、四、九、生きる、死ぬ、追って、うかばれぬ、等。不幸が続くことをイメージさせるような言葉や、生死を直接現す言葉は避けます。
- 院号(いんごう)
-
院号とは、戒名や法名につけられる称号のことで、戒名などの冒頭につけられる「○○院」といったものを指します。生前から寺院に貢献した人や、社会的に貢献度の高い人が、戒名の上位としてつけるものです。元来は天皇をはじめとする皇族や、将軍家の戒名として用いられていました。院号と居士号を合わせた院居士という戒名もあります。院号は、お寺への貢献度によるといわれるように、通常の戒名、法名をいただくよりもお布施を多くすることが一般的です。
- 永代供養(えいたいくよう)
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事情によって、お墓をたてることのできない人や、お墓参りができない人に変わって、永代経を行って死者を供養し、菩提寺が施主に代わり永久に法要を営んでくれることを言います。菩提寺が永代にわたって供養してくれます。
- エンディングノート
-
終活のはじめの一歩として、よく耳にするエンディングノートとは自分に万が一のことが起こった時のために、遺族に伝えたい事柄を書き留めた家族へのメッセージ、葬儀・葬式や法事などについての希望や財産について伝えたいことを記したノートです。また死後の希望だけでなく、家族との思い出、感謝の気持ちなども記録に残しておくことが多いです。
- エンバーミング
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死体防腐処理、遺体衛生保全と呼ばれることもあります。遺体を長い間保管しなければならない場合などに、遺体の腐敗による損傷などから防ぐために施される技術です。
- お預かり安置(おあずかりあんち)
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故人が息を引き取るとまず遺族が考えなくてはいけないのが、ご遺体の安置場所です。特に病院などで亡くなった場合、その病室にいつまでもご遺体を置いておくわけにはいかず、どこにお帰りになられるかを早く手配しなければいけません。お預かり安置は、通夜または火葬までそのまま施設で安置して預かってもらうことを指します。
- お棺(おかん)
- 死者を葬るときに遺体を納める容器になります。ひつぎ。
- お彼岸(おひがん)
-
お彼岸は、人間の迷いや苦しみの元となっている煩悩のない世界のことで、極楽浄土を指しています。お彼岸の期間は、1年に2回「春」と「秋」にあります。春のお彼岸を「春彼岸」といい、春分の日を中心とした前後3日間、合計7日間です。春分の日と秋分の日をお彼岸の中日とする理由については諸説あります。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈みます。阿弥陀如来の西方極楽浄土は、真西にあるとされているため、真西にある極楽浄土に太陽が向かう日がお彼岸になったと言われています。
- お盆(おぼん)
-
亡くなった人や先祖の霊をお祀りするための仏事、またその期間のことを盂蘭盆(うらぼん)と言います。一般的には、これを略してただの盆というかお盆などと呼ばれています。お盆の日にちは、地方などによって異なりますが、一般的には旧暦の7月13日の夕方に、迎え火を焚いて亡くなった人や先祖の霊をお迎えします。そして16日に送り火を焚き、またその霊を送り出します。その期間がお盆ということになります。現在では、8月13日から16日までがお盆の期間であるという認識が一般的に広まっています。
か行
- 開眼供養(かいがんくよう)
-
位牌やお墓、仏壇などを新規で購入した際にご本尊を賛嘆供養し、神威を迎えることを言います。本尊をお迎えするために僧侶を招き、開眼供養の読経をして頂きます。
- 改葬(かいそう)
-
お墓に埋葬した遺骨やお墓そのものを他のお墓や土地に移すことをいいます。改葬を行う際には改葬許可証が必要となり、届け出無しで遺骨を勝手に移動させることは、法律で禁止されています。
- 戒名(かいみょう)
-
位牌の表面に記されることとなる法名のことです。これは仏さまの弟子になったことを表す名前になります。現在においては亡くなった方をたたえ、仏さまの弟子として浄土に往生するべく、多くは漢訳経典のなかの文字を選んで戒名にします。一般的には菩薩寺のお坊さんから授けてもらいます。
- 火葬(かそう)
-
亡くなった人の遺骸を、焼却することです。また焼却した後の骨を葬ることをいいます。荼毘に付す、とも言われます。現在、日本では火葬が主流となっています。
- 家族葬(かぞくそう)
-
一般的には、ご家族や身近な友人、知人とのお別れを最優先に考え、儀礼的な弔問等を略した小規模な葬儀・葬式になります。しかしながら、家族や親族限定でなければならないという明確なルールはありません。参列される方へのお声掛けなど、どこまでの方に連絡するかなど、後のトラブルが起きないよう充分に検討しなければいけません。
- 形見分け(かたみわけ)
- 故人が生前愛用していた衣服や所持品などを、その親族・親友などに分配すること。
- 神棚封じ(かみだなふうじ)
-
家族が亡くなるなど不幸があった場合に、神棚に白い半紙を貼り、神棚を封印することです。神棚を封じ、「死」という穢れが、神聖な神棚に入り込まないようにする為とされています。
- 忌明け(きあけ)
- 亡くなった人に対して、遺族が冥福を祈り、喪に服していた期間の終了を意味します。
- 帰依(きえ)
-
神仏や高僧をなどに対して仏にすべての拠り所とすることを帰依と言います。帰依の原語はサンスクリット語のナマスで、漢字で「南無」と書きます。よく耳にする「南無阿弥陀仏」は阿弥陀仏に帰依しますという意味となります。
- 北枕(きたまくら)
-
寝るときの方角として、頭を北に向け、足元を南に向けることです。北の方角に枕を置くため、北枕といいます。釈迦が涅槃の際に、頭を北に置いて横になったと言われており、そのエピソードから亡くなった人を寝かせるときには、枕を北の方角に向けるよ作法ができたと言われています。
- 忌中札(きちゅうふだ)
-
忌中札とは「忌」の期間であることを周囲にお知らせする札のことです。忌中札は他に穢れを及ぼさないようするため、門口や玄関に貼ります。簾を裏返しにして垂らし、墨で黒枠を付け、中央上部に忌中と書くことが多いようです。通夜、葬儀・告別式の日時が決まり次第で「忌中」の下に書き添えます。
- 忌服(きふく)
-
親族や家族などの身内が亡くなった際に、一定期間のあいだ喪に服すことを意味します。忌服の期間は、故人の続柄によって異なり、父母が死亡した場合の忌日は50日、服喪は13ヶ月と一番長く、以下夫、妻、子、兄弟姉妹の順となります。一般的には、忌の期間は死後四十九日、服の期間は1年と言われています。
- 供花(きょうか)
-
亡くなられた方(故人)に捧げる花のことです。供花は親族や、故人と深い付き合いがあった方から贈られた花が供えられるほか、生花祭壇を用いるご遺族も増えてきて、祭壇が供花で彩られた葬儀にされる方も多いです。
- 袈裟(けさ)
- 僧侶が法衣の上にまとう衣のことです。古代インドの出家僧が身にまとっていた「三衣(さんえ)」が元となっています。
- 献花(けんか)
- 告別式の際に
焼香の代わりに死者に生花を捧げることで、お供えする花そのものを指すこともあります。キリスト教や無宗教での葬儀のときに行われることが多いです。
- 香典(こうでん)
-
通夜または葬儀の際に霊前に供える金品のことです。故人に対する供養の気持ちを表すもので、現金を香典袋に包み、線香や花の代わりに霊前に供えます。
- 香典返し(こうでんかえし)
-
香典を受けた返礼として品物を贈ることを言います。通常、忌明けの法要後に行いますが地域によっては、早く済ませる地域もあります。香典返しの金額は「半返し」といって、二分の一から三分の一ほど返すのが慣習です。表書きは「忌明け志」「志」とします。
- 香炉(こうろ)
- 香をたくための器。仏前においては三具足、五具足の一つで、花瓶、燭台とともに供えます。
- 五具足(ごぐそく)
- 仏前に供える、華瓶(けびょう)一対、ろうそく立て一対、香炉一基の五つの仏具。香炉を中央に、左右に燭台、花瓶を配置します。
- 居士(こじ)
- 仏教に帰依した者。男性の戒名の下につける称。浄土真宗以外の諸派で、戒名に用いています。
- 骨上げ(こつあげ)
- 火葬にしたお骨を拾い上げること。
- 骨壷(こつつぼ)
- 火葬したご遺骨を納める壺。
さ行
- 斎主(さいしゅ)
- 神式葬儀での神主。カトリックでの神父。プロテスタントでの牧師。
- 斎場(さいじょう)
- 現代では一般的に仏式の葬儀を執り行うための、各自治体が運営する場所や施設のこと。
- 祭壇(さいだん)
-
神仏・精霊・死霊などに供え物や祭器・祭具を置く祭りを行うために設けられた壇。仏教での葬儀では、遺影・らくがん・果物などをお供えするのが一般的で、用いる祭壇にも種類があり、生花祭壇(花祭壇とも呼ぶ)や白木祭壇という種類があります。
- 榊(さかき)
-
榊は、その字が表すように「神の木」という意味があり、語源は神様の住む世界と私たちの住む世界との境を示す「境木(さかいき)」や、栄える木という意味の「栄木(さかき)」から転じたとも言われています。古来から日本では、神域に榊を飾って神事を行ってきました。神道では、葉先の尖った植物が「神様の依り代になる(神様の力が宿る)」と考えられてきたためです。また、四季を通じて豊かな緑の葉が茂ることから、尽きることのない神様の恩恵を表しているともいわれています。
- 散骨(さんこつ)
- 遺骨を埋葬せず、故人の思い出の地や海・野山などに撒くこと。
- 参拝(さんぱい)
-
神社や寺を訪れてお参りすることです。参拝をする理由は、神仏や死者へ祈るためと言われています。
ただし本来は仏教の教えを説いてもらうのが目的になります。現在では「願い事や幸せの祈願」、「日々の感謝を伝える」ために神社を訪れるのが一般的です。
- 死化粧(しにけしょう・しにげしょう)
-
ご遺体を清め、髪や顔などを整えて化粧を施すことをいいます。ご遺体が安らかで美しくみえるように、また亡くなる前の苦しみの跡が残らないように身だしなみを整えます。これは、故人への配慮であるほか、少しでもきれいな状態で送ってあげたいというご遺族の気持ちをかなえるものでもあります。
- 四十九日(しじゅうくにち)
- 四十九日とは仏教用語のひとつで、命日から数えて49日目に行う追善法要のことです。
なぜ49日なのかといいますと、仏教では人が亡くなるとあの世で7日毎に極楽浄土へ行けるかの裁判が行われ、その最後の判決の日が49日目となるためです。
- 自然死(しぜんし)
- 病気や外傷などの原因によらず、加齢による身体機能の低下により亡くなること。
- 死装束(しにしょうぞく)
-
亡くなった人に着せてあげる衣装のことです。死装束は白い着物である白帷子(しろかたびら)だけでなく装具も必要です。これも宗教・宗派によって異なりますが、仏式葬儀では白帷子以外に9種の装具を身に着けて納棺します。
- 死に水(しにみず)
- 脱脂綿を割り箸に巻き付けたものか、新しい筆に水を含ませ、故人の唇を濡らします。末期の水とも言います。
- しのび手(しのびて)
-
両手を打つ手前で止め、音を立てない拍手をすることをいいます。玉串奉奠の後、遺影を正視し、冥福を祈って二礼・二拍手・一礼するが、このときにしのび手にします。また故人の一年祭までしのび手にします。
- 死亡診断書(しぼうしんだんしょ)
-
患者の死亡を証明する医師の診断書です。事故死、変死、他殺、自殺などの死の場合は、司法解剖を警察が行い、警察医より死体検案書が発行されます。
- 死亡届(しぼうとどけ)
-
ご家族や同居人が亡くなった際に、その事実を自治体に届け出る手続きです。亡くなった方の同居人などに、死亡の事実を知った日から7日以内に届け出ることが義務付けられています。
- 釈迦(しゃか)
- 仏教の開祖。ガウタマ・シッダールタ、パーリ語ではゴータマ・シッダッタ。
- 社葬(しゃそう)
-
会社が運営主体となって執り行われる葬儀のことです。企業を挙げて故人を弔う社葬は、その人が会社に残した功績を称える意味合いがあります。
- 舎利(しゃり)
- 火葬した後のご遺骨を意味しますが、通常における舎利とは釈迦のご遺骨のことを指し、それを安置している塔のことを舎利塔と呼びます。
- 終活(しゅうかつ)
-
人生の最期に向けた活動のことを言います。終活は「残された家族に迷惑をかけないために……」という目的だけではなく、残りの人生を充実させ自分らしく生きるためという前向きな目的の為でもあります。
- 数珠(じゅず)
-
仏式のご葬儀やご法要に参列する際の必需品が「数珠(じゅず)」です。元々はお経や念仏を唱える際に、珠を動かすことで数を数える道具としても用いられており、これが数珠という名前の由来となっています。
- 出棺(しゅっかん)
- 告別式が終わり、棺に釘打つが行われたあと、霊柩車に棺を運び出すこと。
- 樹木葬(じゅもくそう)
- 墓地(霊園)にご遺骨を埋葬し、ご遺骨の周辺にある樹木を墓標として故人を弔う方法です。
- 焼香(しょうこう)
-
葬式や法要で香を焚き、故人や仏を拝む行為です。仏教には、焼香の香りは仏の食物であるという考えがあり、故人や仏に香りを楽しんでもらい、また、あの世での幸せを祈るために焼香します。焼香の作法は宗派によって変わりますが、どの宗派でも回数は1〜3回です。1回の宗派は、死を「一に帰る」と捉えた仏教の教えから。2回は、主香(しゅこう)と従香(じゅうこう)という考えによります。
- 精進落とし(しょうじんおとし)
- 火葬後に葬儀・葬式にあたってお世話になった僧侶、世話役、知人などの慰労と感謝を込めておもてなしをすることを言います。
- 初七日(しょなのか)
- 故人が亡くなった日を含めて、数えて7日目の日に営む法要。
- 生前葬(せいぜんそう)
- 本人が生存しているうちに自分自身の葬儀・葬式を行うこと。
- 施主(せしゅ)
- 僧や寺に物を施す人。檀那。葬式や法事を営む当主。
- 殺生(せっしょう)
- 仏教では最も重い罪の一つとされる生命のあるものを殺すこと。
- 線香(せんこう)
-
線香は邪気を払い、仏前を清めるもので、心を落ち着かせて先祖供養をする際に必要なものです。部屋の隅々を満たす香りは、仏の教えが平等であることを象徴しているといいます。
た行
- 大往生(だいおうじょう)
-
「苦しまず、安らかに死を迎えること」を大往生と言います。病気やケガではなく、老衰や自然死のような死を指します。また「後悔のない立派な死に方」という意味もあります。
- 玉串奉天(たまぐしほうてん・たまくしほうてん)
- 神道の神事において神前に玉串を捧げる儀礼です。
玉串奉奠は、葬儀や結婚式、お宮参り、七五三、地鎮祭などの神道の儀式で行われる神道において重要な儀式です。
神式の通夜や葬儀・告別式は「神葬祭」と呼ばれ、故人への哀悼の意を表すために玉串奉奠を行います。
- 弔辞(ちょうじ)
-
弔辞とは亡くなってしまった悲しみやその人を悼む気持ちを表す、故人へ贈る別れの言葉です。葬儀では宗教を問わず弔辞が読まれるのが一般的で、故人と親しかった人が依頼されます。
- 弔電(ちょうでん)
- 弔問や葬儀に参列できない場合に打つ、お悔やみの電報のことです。
- 弔問(ちょうもん)
- 近しい人の訃報を受け、遺族へお悔やみを伝えに行くことです。お通夜や葬儀に参列するのが一般的です。
- 直葬(ちょくそう)
- 現代では告別式を行なわず火葬だけを執り行なうことを、直葬(ちょくそう)または火葬式(かそうしき)と呼ばれます。
- 追善供養(ついぜんくよう)
- 死者の冥福を祈って行う供養。七七忌の法事などのこと。百か日、一周忌、三回忌は中国の風習を習ったものと言われています。
- 通夜(つや)
-
家族や友人など故人様と親しい人が集まり、故人様と最期の夜を過ごす儀式の事です。もともとは夜通しで行っていた為に「通夜」と呼ばれています。
- 通夜振るまい(つやふるまい)
- 通夜を、お酒や食事で、おもてなしすること。
- 手水(てみず・ちょうず)
- 手や顔などを水で洗うこと。社寺に参拝する前などに、手や口を水で清めることを言います。
- 手元供養(てもとくよう)
-
故人の遺骨を身近に置いて供養すること。遠方で墓参りが難しい方や手元に置いて故人を偲びたい方が、故人の遺骨をミニ骨瓶やアクセサリーに分骨し、身近に置いて供養します。
- 読経(どきょう・どくきょう・どっきょう)
- 読経とは、仏教徒が経文を音読することを言います。経を声をあげて読むことであり、仏前で経を読み上げることを指します。
- 土葬(どそう)
- 現代では火葬がほとんどですが、死骸を焼かずに土中に埋葬することです。
- 友引(ともびき)
-
暦注の六曜の一つです。友引に葬式を出すと、「友を引く」という漢字が当てられたため、縁起が悪いとして多くの方がお葬式では避けられます。火葬場の休館日にあてられる事が多いです。
- ドライアイス(どらいあいす)
- 冷却剤として遺体の防腐に用います。
な行
- 新盆(にいぼん・しんぼん)
- 故人様が亡くなられた後に初めて迎えるお盆のことです。
より正確には「四十九日の忌明け後初めてのお盆」のことを指し、四十九日前にお盆が訪れる場合は、初盆を翌年に行なう形が一般的です。
- 涅槃(ねはん)
- 仏教においては、煩悩を滅尽して悟りの智慧(菩提)を完成した境地のことを言います。
- 年忌法要(ねんきほうよう)
-
年忌法要は、年回法要ともいい、一般に法事と呼ばれているものです。
亡くなった翌年が一周忌、その翌年の2年後が三回忌です。三回忌からは亡くなった年も含めて数え、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌と追善供養の法要を営みます。
- 念仏(ねんぶつ)
- 仏の姿や徳を心中に思い浮かべること。また、仏の名を口に唱えること。
- 納棺(のうかん)
- ご遺体を棺の中に納めること。
- 納骨(のうこつ)
- 火葬した後に、遺骨を骨壺に納めること。また、遺骨を墓や納骨堂などに納めることを言います。
- 納骨式(納骨式)
- 遺骨をお墓や納骨堂などに納めるための儀式です。
例えば、仏教での納骨式は、お骨をお墓に納めるだけでなく、お経をあげたりお線香やお花を供えたりします。
遺族が集まりやすいことなどから、忌明けとなる四十九日法要と一緒におこなわれることが多いです。
- 野辺送り(のべおくり)
-
古くは葬儀が終わった後に故人を埋葬する場所まで、あるいは火葬場まで送ることを指しました。葬儀場となる自宅やお寺から土葬墓地や火葬場まで続く弔いの列は、葬列と呼ばれたものです。
霊柩車で故人を送ることが当たり前となった今では、あまり見ることはありません。
は行
- 箸渡し(はしわたし)
- 箸渡し
とは、火葬の後に故人の遺骨を骨壺へ収める際、近親者が長い箸を使って遺骨を箸から箸へと渡していく儀式のことです。「骨拾い」や「骨上げ」とも言われます。
- 花祭壇(はなさいだん)
- 花で飾った祭壇の総称です。 中でも生花を使ったものは生花祭壇とも呼ばれています。 現代では多くの方に選ばれています。
- 彼岸会(ひがんえ)
-
春と秋の2回行われる仏教の法会のことです。それぞれ春分の日と秋分の日を中日(ちゅうにち)とし、前後3日間を合わせた計7日間が彼岸会の期間となります。お彼岸は寺院へ詣でたり、お墓参りをしたりする期間になります。
- 引き出物(ひきでもの)
-
四十九日、一周忌、三回忌などの法要の際に、ご参列頂いた方から頂くお供え(お香典)のお礼として、感謝の意味を込めてお返しするお品物(返礼品)のことを「法事のお返し物(引き出物)」と言います。
- 100か日(ひゃっかにち)
- 命日から数えて百日目の法事。四十九日と一周忌法要の間にある重要な法事です。
- 袱紗(ふくさ)
- 袱紗とは、ご祝儀やお香典を包むのし袋・金封を包む布のことを言います。
- 布施(ふせ)
-
出家修行者、仏教教団、貧窮者などに財物などを施し与えること。
施すものの内容により、衣食などの物資を与える<財施ざいせ>、教えを説き与える<法施ほうせ>、怖れをとり除いてやる<無畏施むいせ>に分けられ、これらを<三施>という。
- 仏壇(ぶつだん)
-
お仏壇とは、仏教や寺院においては仏像をお祀り(安置)する壇(須弥壇など)を指します。一般的には、家の中に置いて御本尊・脇侍と位牌もしくは過去帳をお祀りし、御先祖様や大切な故人さまの供養、また御本尊の礼拝のために使う壇になります。
- 仏飯(仏飯)
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仏壇にお供えするご飯のことを「仏飯(ぶっぱん)」と呼びます。
浄土真宗大谷派では「お仏供(おぶく)」という呼び方を使います。
他にも「香飯(こうはん)」や「お鉢(おはち)」等、地域や宗派によって色々な言い方で呼ばれています。
- 分骨(ぶんこつ)
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故人の遺骨を分けることを差し、分けられた遺骨はそれぞれお墓や自宅などで供養されます。分骨の多くは火葬場で行われますが、自宅での手元供養が増えるなか、近年では一度埋葬した遺骨を取り出し、分骨を行う人も増えました。
- 法号(ほうごう)
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主に日蓮宗の信徒に送られる門徒である証となる名前のことを言います。他の宗派では戒名や法名などと呼ばれています。男性は「日」、女性は「妙」の文字が使用される場合が多いです。
- 法事(ほうじ)
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法事は亡くなった人の冥福を祈るために行う仏教の儀式です。読経などを行う「法要」と、その後に行われる会食であるお斎(おとき)を含めて「法事」と呼びます。故人の魂が極楽浄土に行けるように祈ることはもちろん、現在では故人を偲ぶための機会としても行われています。
- 奉書紙(ほうしょがみ)
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奉書紙とは弔辞を書くときなどに使われる和紙。命令などを伝える文書である「奉書」に使われていたことから、奉書紙とよばれるようになったと考えられています。
- 法名(ほうみょう)
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法名は、浄土真宗における戒名にあたる名前になります。注意したい点としては、戒名が故人様に与えられる名前であるのに対し、法名は生前に仏弟子として誓いを立てて生きる際に授かる名前であるという点です。浄土真宗には戒律がないために仏教に帰依する証として戒律を受け入れる「受戒」が存在しません。そのため、浄土真宗では受戒の代わりとして、仏法を拠り所として生きていく証として法名が授けられるのです。
- 墓誌(ぼし)
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墓誌とは、先祖の戒名などが刻印された板石のことです。主に墓石の横に建てられます。墓誌は、故人の戒名(法名)・俗名・没年月日・没年齢が彫刻された石板で、必ず建てなければならないものではありませんが、多くの家族を埋葬するために「○○家先祖代々」などと刻まれた墓石に名前を彫刻しきれない場合に利用されます。
- 墓石(ぼせき)
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墓石とは、墓の標し(しるし)として建てる石のことです。墓石を指して墓ということもあります。一般的に墓石には、故人の戒名、姓名、没年などを刻みます。先祖や故人をしのび、遺された人が定期的にお参りをする場所として家族で管理します。
- 菩提寺(ぼだいじ)
- 先祖代々のお墓があり、葬儀や法要をお願いするお寺のことを指します。
また、そのお寺を菩提寺としている人たちは、その菩提寺の宗旨に帰依していることになります。 菩提寺には葬儀や法事での供養を依頼でき、家族の死後は先祖代々のお墓に納骨もできます
- 墓地(ぼち)
- 墓地とは死体を埋葬、あるいは焼骨を埋蔵する施設(墳墓)を設けるために、都道府県知事の許可を受けた区域のことを指します。
- 本山(ほんざん)
- 仏教のある宗派のなかで中心的な役割を果たす寺院のことを意味する。その宗派に属する末寺(まつじ)を統括する立場にある。
- 本葬(ほんそう)
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本葬とは近親者による密葬が行われた後に日を改めてたくさんの参列者のために行う葬儀のことを指します。社会的な地位が高い人や有名人の場合、一般葬だと参列者への対応が忙しくて故人とゆっくりお別れができません。そこで、まずは身内だけで密葬を行い、後日本葬を行って一般参列者を受け入れるという形態が一般的になりました。
- 本尊(ほんぞん)
-
ご本尊とは宗教の信仰対象となるもので、それらを模した仏像(彫刻品)や絵(掛軸)のことをいいます。
寺院の本殿や一般家庭の仏壇には、その中央にご本尊が据えられているのが一般的です。
ま行
- 埋火葬許可証(まいかそうきょかしょう)
-
「埋葬許可証」とは、亡くなった人のご遺骨を埋めるために必要となる書類のことをいいます。「火葬許可証」とは、故人を火葬するために必要不可欠な書類のことです。火葬許可証がまずあり、そこに火葬場によって「火葬したこと」を証明する印鑑が押されたのち、埋葬許可証がその効力を発揮することができるようになります。火葬許可証と埋葬許可証は、基本的には同じ用紙にまとめられています。
- 埋骨(まいこつ)
- 死者の骨を葬ること。
仏式ではふつう火葬したお骨をいったん自宅に安置し、四十九日の忌明けの法要のさいに納骨・埋骨する場合が多いようです。
- 枕飾り(まくらかざり)
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お通夜を開始するまでの間、棺周辺の枕元に設置される祭壇が「枕飾り」です。枕飾りを設置する目的は、「簡易的な祭壇」と「故人の供養」です。お通夜や葬儀に参列できない場合、自宅などの安置場所に足を運んで礼拝を行います。このとき、枕飾りを本祭壇に見立てて活用する方法です。
- 枕経(まくらぎょう)
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亡くなってすぐに菩提寺へ連絡を取り、安置先である自宅や安置所などへ住職を迎え、故人の枕元で行ってもらう読経のことです。本来は臨終の際に本人の枕元で僧侶がお経を上げることを言います。
- 枕団子(まくらだんご)
- ご遺体の枕元に供えるだんごのことです。枕団子はあの世で六地蔵に渡すという仏事由来から、6つ供えることが多いようです。
地域によっては、三仏に供えることから13個の場合もあります。
- 枕飯(まくらめし)
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枕飯とは遺体を安置する際に、枕元に供える食事のことです。枕飯は枕飾りのお供えの一つで、山盛りにした一膳めしや枕団子などを、火葬までお供えします。
- 末期の水(まつごのみず)
- 末期の水とは、臨終に立ち会った人たちが故人の口に水を含ませる儀式のことを指します。
- 廻し焼香(まわししょうこう)
- お盆にのった香炉と抹香を参列者に順番に回して焼香することです。
焼香には立礼と座礼の方法があり、抹香を座礼で焼香する場合にこの回し焼香の形式をとることがあります。
- 満中陰(まんちゅういん)
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満中陰は「まんちゅういん」と読み、「中陰が満ちる」つまり中陰の終わる日という意味です。49日の忌が明ける日なので、忌明(きあけ)と呼ばれたり、中陰が尽きるという意味から尽中陰とも呼ばれます。
- 三具足(みつぐそく)
- 三具足とは、燭台・香炉・花立の3つの仏具をまとめた呼び方です。
具足には「過不足がなく、必要なものが揃っている」という意味があります。
- 名号(みょうごう)
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「阿弥陀仏」の四字、「南無阿弥陀仏」の六字を名号といいます。浄土系の宗派では、阿弥陀仏の仏像のかわり、六字の名号がかけられ本尊としておまつりすることがあります。浄土真宗では、このほか「帰命尽十方無光如来」という十字名号や、「南無不可思議光如来」という九字名号なども本尊に用いられています。
- 無縁仏(むえんぼとけ)
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無縁仏とは、お葬式や供養をする親族や縁者がいなくなった故人やお墓のことを指します。お墓参りをしたことがある人の中には、まったく管理が行き届いていない古びたお墓を目にしたことがあるかもしれません。実はそれらは無縁仏と呼ばれるものが多いです。また、仮に親族や縁者がいたとしても、遺体の引き取りを断られた場合も無縁仏という扱いになります。
- 無宗教葬(むしゅうきょうそう)
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宗教に縛られない葬儀のことを無宗教葬儀と言います。特に決められた儀礼がないため、故人様らしい、自由な葬儀を執り行うことができます。その自由度の高さから、別名「自由葬」と呼ばれることもあるようです。
- 冥土(めいど)
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「冥土」とは死者の霊魂が行き着く先を指す言葉です。現在の日本的には天国や地獄であったり三途の川のような死後の世界をまとめて指す言葉になっています。厳密に言えば三途の川は死後の世界に行く途中の道ですが、現在は「冥土」という言葉はそのような道も含めた言葉です。中国では死後に閻魔大王を始めとする十王に生前の罪過を見定められそれを罰せられるというのが仏教の考えであり、その閻魔大王の審判を受け罰を受けるいわゆる地獄が「冥土」になります。
- 冥福(めいふく)
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冥福は「故人の死後の幸せ」を指します。「ご冥福をお祈りいたします」とは、「死後の幸福をお祈りいたします」もしくは「死後の世界に無事に行けますように」という意味を持った言葉になります。
- 木魚(もくぎょ)
- 木魚とは、読経を行う際に打ち鳴らしてリズムを取るための梵音具です。主に禅宗や天台宗、浄土宗などで用いられます。
- 沐浴(もくよく)
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身体を水で洗い潔めること。宗教的な儀式として多くの宗教で奨励されている参拝、礼拝の前に手や足、顔、口など体の一部を水で洗う行為も沐浴の一種です。
- 喪主(もしゅ)
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喪主とは、故人を忌上げまで弔い、ご葬儀や法要などの全ての祭祀を執り行う責任者のことです。加えて、外部からの弔意を受ける遺族の代表者でもあります。
- 喪章(もしょう)
- 喪章(もしょう)は、故人様の死を悼み弔う気持ちを示すために身に着ける黒い布を指します。
- 喪中(もちゅう)
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喪中とは、近親者が亡くなったご遺族が故人の冥福を祈り、喪に服す期間のことです。忌中は故人が亡くなってから四十九日の法要まで、神式では五十日祭までの期間であることに対して、喪中は一周忌までの一年間です。結婚式や新年のお祝いを控えることは忌中と同じですが、神社へのお参りを控える必要はありません。喪に服す期間は、故人との関係によって異なりますが、一般的には二親等までの家族がその範囲と言われています。
- 喪中ハガキ(もちゅうはがき)
- 喪中はがきとは「年賀状は出しません」ということを知らせる年賀欠礼の挨拶状です。
一般的に、身内に不幸があった場合は喪中とし、その期間は慶事を避け喪に服しますので、年賀状も出しません。 そのことを事前にお知らせするのが、喪中ハガキです。
- 喪服(もふく)
- 喪服とは、喪中に着る黒や薄墨色の衣服です。ご葬儀の喪主や遺族、親族、参列者、弔問客も着ます。
や行
- 遺言(ゆいごん)
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被相続人(亡くなった人)が生前に「自分の財産を、誰に、どれだけ残すのか」についての意思表示をするもので、それを書面に残したものが遺言書です。遺言書に法的な効果を確保させるには、意思表示の内容を法律上定められた3つの方法(公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言。詳細は後述)で作成する必要があります。
- 友人葬(ゆうじんそう)
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僧侶を呼ばずに遺族・親族・友人など、故人と親しい人によって執り行う葬儀・告別式のことを言います。創価学会の信仰する方の葬儀を指すこともあります。
- 湯灌(ゆかん)
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湯灌(ゆかん)とは、納棺前に故人のご遺体をぬるま湯で洗い清める行為のこと。普通湯灌のほか、古式湯灌などの種類があり、後者はお湯を使わずに体を拭き清めます。
現代では専門のスタッフに依頼することが多いです。
- 依代(よりしろ)
- 神霊が依り憑く(よりつく)対象物のことで、神体などを指すほか、神域を指すこともあります。
ら行
- 霊供膳(れいくぜん・りょうぐぜん)
- 「霊前」ともいう死者にお供えする小さなお膳のことを言います。
- 臨終(りんじゅう)
- 臨終とは、死を迎える間際のことを指します。 しかし現代では、人が亡くなることを「臨終」と表現する場合が多いです。
- 霊安室(れいあんしつ)
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霊安室とは、亡くなった人を安置しておく部屋のこと。死亡が確認された人は、病院や警察署が備える霊安室に運ばれます。ただし長くは留まれないため、葬儀までご遺体を保管するのに葬儀社が備える安置室(霊安室)や自宅などに搬送する必要があります。
- 霊柩車(れいきゅうしゃ)
- 霊柩車とは、ご遺体が入った棺を火葬場まで運ぶ車両のことです。
- 六同銭(ろくどうせん)
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故人が極楽浄土までの道のりでお金に困ることのないよう棺におさめる冥銭(めいせん)のことを指します。六文銭(ろくもんせん)と呼ばれることもあります。
- 六道輪廻(ろくどうりんね)
- 六道輪廻とは「この世に生きるもの全ては六道と呼ばれる6つの世界に何度も生まれ変わる」という仏教の考え方です。
わ行
- 別れ花(わかればな)
- 納棺あるいは、出棺時に死者に手向ける花。 棺の蓋を開け、葬儀に供えられた花を遺体の周囲に飾ります。