
雨の日の葬儀はどうする?――傘・靴・濡れた荷物・移動時の注意
通夜や葬儀の日に雨が降っていると、
「傘は黒でなければいけませんか」
「ビニール傘でもよいでしょうか」
「濡れた傘は式場の中へ持って入りますか」
「雨の日はどんな靴を履けばよいですか」
「香典や袱紗が濡れないようにするにはどうすればよいですか」
「大雨で電車が遅れている場合はどうすればよいでしょうか」
など、普段の参列とは違うことで迷うことがあります。
雨の日でも、基本的な参列マナーが大きく変わるわけではありません。
ただし、
- 傘
- 靴
- コート
- バッグ
- 香典
- 移動方法
など、濡れたり滑ったりすることへの配慮が必要になります。
大切なのは、雨の日だからといって無理をするのではなく、安全に会場へ向かい、周囲の方へ迷惑をかけないように対応することです。
今回は、雨の日に通夜や葬儀へ参列するときの傘や靴、濡れた荷物の扱い、会場への移動、大雨や交通機関の遅れがある場合の考え方をご紹介します。
雨の日でも基本的な服装は変わらない
雨の日であっても、通夜や葬儀へ参列するときの基本的な服装は通常と大きく変わりません。
喪服や落ち着いた服装を基本にしながら、天候に合わせて、
- 傘
- レインコート
- 防水性のある靴
- 替えの靴下やストッキング
- タオル
などを用意すると安心です。
ただし、雨対策を優先するあまり、派手な色や大きな柄の雨具を選ぶと目立つことがあります。
できる範囲で落ち着いた色やデザインのものを選びましょう。
傘は黒でなければいけない?
葬儀へ参列するとき、
「傘も黒でなければ失礼なのでは」
と心配する方もいるでしょう。
黒や紺、グレーなどの落ち着いた色の傘があれば、葬儀の場には合わせやすいです。
ただし、黒い傘を持っていないからといって、わざわざ新しく用意しなければならないわけではありません。
急な雨であれば、手元にある傘の中から、
- 派手な色ではない
- 大きな柄がない
- キャラクターなどが目立たない
ものを選ぶとよいでしょう。
会場へ安全に到着することの方が大切です。
ビニール傘でもよい?
透明なビニール傘を使って参列しても問題ありません。
特に急な雨の場合は、コンビニなどでビニール傘を購入することもあるでしょう。
ビニール傘は色や柄が目立ちにくいため、葬儀の場でも使いやすいです。
ただし、似た傘が多くなりやすいため、傘立てへ置く場合は取り違えに注意しましょう。
傘の持ち手に目立ちすぎない目印を付けておく方法もあります。
派手な傘しかない場合
手元にある傘が、
- 明るい色
- 大きな柄
- 華やかなデザイン
しかない場合もあります。
その場合でも、雨に濡れながら会場へ向かう必要はありません。
派手な傘を使うことが気になる場合は、会場へ到着したあとに傘立てへ置くなどすれば、式の最中に目立つことはほとんどありません。
傘を用意するために参列へ遅れることのないようにしましょう。
濡れた傘は式場へ持ち込む?
式場によっては、入口に傘立てが用意されています。
その場合は、傘を閉じて水滴を落とし、指定された場所へ置きましょう。
一方、
- 傘袋が用意されている
- 受付で傘を預かる
- 自分で席まで持っていく
など、会場によって対応が異なることがあります。
濡れた傘をそのまま式場内へ持ち込むと、床が濡れて滑りやすくなることがあります。
スタッフから案内がある場合は、その方法に従いましょう。
傘の水滴を入口で落としておく
傘を閉じたあと、そのまま建物へ入ると、床へ多くの水滴が落ちることがあります。
入口で、
- 軽く水を切る
- 傘袋へ入れる
- タオルで持ち手や表面を拭く
などすると扱いやすくなります。
ただし、周囲に人がいる場所で傘を大きく振って水を飛ばすことは避けましょう。
ほかの参列者の服や荷物へ水がかからないようにします。
雨の日の靴はどうする?
雨の日でも、基本的には葬儀に合った黒い靴を選びます。
ただし、革靴やパンプスは雨で濡れると滑りやすくなる場合があります。
会場まで歩く距離が長い場合や、強い雨が降っている場合は、
- 滑りにくい靴底
- 低めのヒール
- 歩きやすい靴
- 水が染み込みにくいもの
など、安全面も考えて選びましょう。
見た目だけを優先して、歩きにくい靴を無理に履く必要はありません。
レインブーツで参列してもよい?
大雨や雪混じりの天候では、レインブーツを履いて移動したい場合があります。
一般的な葬儀の靴としては、黒い革靴やパンプスなどの方が合わせやすいでしょう。
ただし、会場までの移動で足元が濡れる場合は、レインブーツを履いて移動し、会場で靴を履き替える方法もあります。
履き替える場合は、
- 替えの靴
- 濡れた靴を入れる袋
- タオル
などを用意しておくと安心です。
無理に雨の中をフォーマルな靴だけで歩く必要はありません。
滑りやすい場所に注意する
雨の日は、
- 式場の入口
- 石畳
- タイル
- 階段
- 墓地
- 火葬場の駐車場
などが滑りやすくなることがあります。
特に革靴やヒールのある靴は、濡れた路面で滑ることがあります。
急がず、足元を確認しながら歩きましょう。
高齢の方や小さなお子様と一緒の場合は、移動に余裕を持つことも大切です。
靴下やストッキングが濡れた場合
雨が強い日は、靴の中まで水が入り、靴下やストッキングが濡れることがあります。
長時間濡れた状態でいると、不快に感じたり身体が冷えたりすることがあります。
天候が悪いときは、
- 替えの靴下
- 替えのストッキング
- 小さなタオル
- 濡れたものを入れる袋
などをバッグへ入れておくと安心です。
会場に着いてから、必要に応じて化粧室などで整えましょう。
雨の日のコートや上着は?
雨の日は、喪服の上からコートやレインコートを着ることがあります。
黒や紺、グレーなどの落ち着いた色があれば使いやすいでしょう。
ただし、雨具についても、必ず黒でなければならないわけではありません。
会場へ入ったら、通常のコートと同じように脱ぎます。
クロークがある場合は預けられることがあります。
濡れている場合は、周囲の服や荷物へ水が付かないよう注意しましょう。
レインコートを着てもよい?
強い雨や風がある場合は、レインコートを着て移動する方法があります。
特に、
- 駅から会場まで歩く
- 駐車場から距離がある
- 両手を空けておきたい
- 子どもと一緒に移動する
といった場合には便利です。
会場へ到着したら、入口付近で水滴を落とし、脱いでから式場へ入るとよいでしょう。
濡れたレインコートを入れる袋を用意しておくと扱いやすくなります。
バッグを雨から守るには?
葬儀用のバッグは、防水仕様ではないものもあります。
強い雨では、バッグそのものだけでなく、中に入っているものまで濡れることがあります。
例えば、
- 香典
- 袱紗
- 財布
- スマートフォン
- 案内状
などです。
バッグが濡れそうな場合は、傘で覆うだけでなく、必要なものを小さな防水袋やファスナー付きの袋へ入れておく方法もあります。
ただし、式場内では必要に応じて袋から取り出し、通常の形で使用します。
香典や袱紗を濡らさないようにする
香典袋は紙でできているため、雨に濡れると、
- 紙が波打つ
- 墨がにじむ
- 水引が崩れる
ことがあります。
香典は袱紗へ包んだうえで、バッグの内側へ入れましょう。
雨が強い場合は、バッグの中でさらに防水性のある袋へ入れておく方法もあります。
ただし、受付では袋に入れたまま香典を渡さず、取り出して袱紗から香典袋を出して渡します。
ハンカチとは別にタオルがあると便利
葬儀ではハンカチを持参することがありますが、雨の日は別に小さなタオルを持っておくと便利です。
例えば、
- バッグについた水滴を拭く
- 傘の持ち手を拭く
- 濡れた靴を軽く拭く
- 髪や服についた雨を拭く
などに使えます。
葬儀で使用するハンカチとは分けておくと使いやすいでしょう。
濡れたタオルを入れる袋もあると安心です。
濡れた荷物をそのまま椅子へ置かない
濡れた傘やバッグ、上着などを椅子の上へ置くと、座席や周囲の方の服を濡らしてしまうことがあります。
会場では、
- 傘立て
- クローク
- 荷物置き場
- 傘袋
などが用意されていないか確認しましょう。
小さなバッグを足元へ置く場合も、水滴が床へ広がらないようにします。
スタッフから案内があれば、その指示に従いましょう。
髪や服が濡れてしまった場合
雨風が強いと、傘を差していても髪や服が濡れることがあります。
会場へ入る前や化粧室などで、
- 髪の水分を軽く拭く
- 服についた水滴を取る
- 眼鏡を拭く
- 靴の泥や水滴を確認する
など、簡単に身なりを整えるとよいでしょう。
完全に乾かさなければならないわけではありません。
受付や式の進行を妨げない範囲で整えます。
泥はねにも注意する
雨の日は道路や駐車場で泥がはね、喪服や靴が汚れることがあります。
特に、
- 裾の長い服
- ワイドパンツ
- ロングスカート
などは路面に近いため、汚れやすくなる場合があります。
会場へ着いたときに汚れが気になれば、乾いた布やティッシュなどで軽く整えます。
泥を落とそうとして強くこすると、かえって汚れが広がることもあるため注意しましょう。
車で参列する場合
雨の日は車で会場へ向かう方も増えることがあります。
そのため、
- 式場の駐車場
- 周辺道路
- 送迎場所
などが混雑する場合があります。
普段より時間に余裕を持って出発すると安心です。
また、車から式場入口まで距離がある場合は、傘が必要になることもあります。
駐車場の場所や入口までの経路を事前に確認しておくと移動しやすくなります。
タクシーを利用する場合
雨の日は、駅などからタクシーを利用する方法もあります。
特に、
- 高齢の方
- 足元に不安がある方
- 小さなお子様連れ
- 荷物が多い場合
などは、徒歩での移動を減らすことで負担を軽くできることがあります。
ただし、雨の日はタクシーが混雑し、すぐに乗れない場合もあります。
時間に余裕を持って移動しましょう。
式場から火葬場への移動も確認する
葬儀・告別式のあと、火葬場へ移動する場合があります。
移動には、
- 霊柩車
- マイクロバス
- 自家用車
- タクシー
などが使われることがあります。
雨の日は車の乗り降りで濡れやすくなるため、傘をすぐに使えるようにしておくと便利です。
ただし、出棺時などはスタッフから移動について案内があります。
自分だけ先に動かず、会場の案内に従いましょう。
墓地へ移動する場合は足元に注意する
葬儀や法要のあとに墓地へ移動する場合もあります。
雨の日の墓地では、
- 石畳
- 砂利
- 坂道
- 階段
- 土の地面
などが滑りやすくなることがあります。
特にヒールのある靴では歩きにくい場合があります。
必要であれば歩きやすい靴を用意するなど、安全を優先しましょう。
傘を差しながら歩く場合は、周囲の方との距離にも注意します。
傘を差すときは周囲にも気を配る
多くの参列者が同時に移動すると、傘同士がぶつかることがあります。
傘を開くときや閉じるときは、周囲に人がいないか確認しましょう。
特に、
- 式場入口
- 出棺時
- 火葬場入口
- 墓地
などでは人が集まりやすくなります。
傘の先端や骨が周囲の方へ当たらないよう注意します。
雨で開始時刻に遅れそうな場合
大雨による渋滞や交通機関の遅れで、通夜や葬儀の開始時刻に間に合わない場合があります。
その場合は、無理に急いで事故につながることのないようにしましょう。
連絡できる場合は、
- 葬儀会場
- 葬儀社
- 遺族側の連絡先
などへ遅れることを伝えます。
ただし、遺族は葬儀の準備や対応で忙しい場合があります。
案内状などに式場や葬儀社の連絡先が記載されている場合は、そちらへ確認するとよいでしょう。
交通機関が止まっている場合
台風や大雨などにより、
- 電車の運転見合わせ
- 道路の通行止め
- 飛行機の欠航
- バスの運休
などが発生することがあります。
その場合、無理に会場へ向かう必要はありません。
安全に移動できない状況では、参列を見合わせる判断も必要です。
後日、
- 遺族へお悔やみを伝える
- 香典を送る
- 弔電を送る
- 別の日に弔問する
などの方法もあります。
台風や大雨では安全を優先する
葬儀は大切な場ですが、危険な天候の中で無理に移動する必要はありません。
例えば、
- 避難情報が出ている
- 道路が冠水している
- 公共交通機関が停止している
- 強風で外出が危険
といった場合は、安全を優先します。
遅れることや参列できないことを気にして、危険な状態で移動することは避けましょう。
状況が落ち着いたあとで、改めてお悔やみを伝えることもできます。
遠方から参列する場合は天候を確認する
遠方から葬儀へ参列する場合は、当日の天候だけでなく、移動経路の天気も確認すると安心です。
例えば、
- 新幹線の運行状況
- 飛行機の運航状況
- 高速道路の通行状況
- 現地の雨量
などです。
悪天候が予想される場合は、出発時間を早めたり、必要に応じて宿泊を検討したりする方法もあります。
ただし、無理な移動は避けましょう。
高齢の方は特に足元を優先する
高齢の方が雨の日に参列する場合は、服装の形式よりも安全に歩けることを優先することも大切です。
例えば、
- 滑りにくい靴
- 低いヒール
- 履き慣れた靴
- 杖を使用しやすい服装
などを選びます。
「葬儀だからこの靴でなければならない」と考えて、歩きにくい靴を履く必要はありません。
転倒しないことを第一に考えましょう。
子ども連れの場合も無理をしない
小さなお子様と一緒に雨の日の葬儀へ参列すると、
- 傘
- 着替え
- タオル
- 子どもの荷物
などが増えることがあります。
その場合は、サブバッグなどを利用して必要なものを持参しましょう。
子どもが濡れた場合に備えて、替えの靴下や着替えを用意しておくと安心です。
荷物の見た目だけを気にして、必要なものを持っていかない必要はありません。
会場の設備を事前に確認してもよい
雨が強いことが分かっている場合は、
- 駐車場から入口まで屋根があるか
- 傘立てがあるか
- クロークがあるか
- 着替えられる場所があるか
- 大きな荷物を預けられるか
などを式場へ確認しておく方法もあります。
特に遠方からの参列や、高齢の方、子ども連れの場合は、事前に分かっていると安心です。
ただし、葬儀当日は会場も忙しいことがあります。
必要なことだけ簡潔に確認しましょう。
雨の日だからこそ時間に余裕を持つ
雨の日は、晴れている日より移動に時間がかかることがあります。
例えば、
- 道路が渋滞する
- 電車が遅れる
- 歩く速度が遅くなる
- 駐車場が混雑する
- 会場入口で傘を片付ける
などです。
可能であれば、普段より少し早めに出発すると安心です。
ただし、遅れそうだからといって急いで走ったり、無理な運転をしたりすることは避けましょう。
雨具の形式より安全と周囲への配慮を考える
雨の日の葬儀では、
「傘は黒でなければならない」
「レインブーツは絶対に駄目」
「雨具まで完全に弔事用でそろえなければならない」
と細かな点が気になることがあります。
しかし、雨具は会場へ安全に移動するためのものでもあります。
できるだけ落ち着いたものを選びながら、
- 安全に歩けるか
- 周囲を濡らさないか
- 式場で邪魔にならないか
を考えることが大切です。
雨天への対応と葬儀の場への配慮を両立できる方法を選びましょう。
まとめ
雨の日に通夜や葬儀へ参列する場合も、基本的な服装や参列マナーは通常と大きく変わりません。
傘は黒や紺などの落ち着いた色が使いやすいですが、必ず黒でなければならないわけではありません。
透明なビニール傘を使用することもできます。
会場へ入る際は、濡れた傘を傘立てへ置いたり、傘袋へ入れたりして、床やほかの参列者を濡らさないようにしましょう。
雨の日の靴は、葬儀に合った落ち着いたものを基本にしながら、滑りにくさや歩きやすさも大切です。
大雨の場合はレインブーツで移動し、会場で履き替える方法もあります。
また、香典や袱紗は雨に濡れないよう、バッグの内側へ入れ、必要に応じて防水性のある袋などを利用すると安心です。
雨の日は道路や交通機関が混雑・遅延することもあります。
可能であれば時間に余裕を持って出発しましょう。
ただし、台風や大雨などで移動が危険な場合は、無理に参列する必要はありません。
参列できない場合も、後日お悔やみを伝えたり、香典や弔電を送ったりする方法があります。
大切なのは、雨具の形式を細かく気にしすぎることではなく、安全に会場へ向かい、周囲の方へ配慮しながら故人様を偲ぶことです。
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