香典を辞退されたときはどうする?――弔意の伝え方と代わりにできること
ご香典 2026年06月05日

香典を辞退されたときはどうする?――弔意の伝え方と代わりにできること

葬儀の案内を受けたときに、「香典は辞退いたします」と書かれていることがあります。

特に近年は、家族葬や近親者のみの葬儀が増え、香典を受け取らない方針にされるご家庭もあります。

そのような案内を見たとき、

「本当に持って行かなくてよいのか」

「何も持たずに参列して失礼にならないのか」

「供花や弔電なら送ってよいのか」

「どうしても気持ちを伝えたいときはどうすればよいのか」

と迷う方も少なくありません。

香典は、故人様への弔意と、ご遺族へのお悔やみの気持ちを表すものです。

そのため、香典を持参しないことに不安を感じるのは自然なことです。

しかし、ご遺族が香典を辞退されている場合は、その意向を尊重することが大切です。

香典を持参しないことが失礼なのではなく、ご遺族の考えに沿って行動することが、参列する側の配慮になる場合があります。

今回は、香典を辞退されたときの考え方、参列時の対応、供花や弔電など代わりにできる弔意の伝え方について整理してご紹介します。

香典辞退とは、香典を受け取らないというご遺族の意向

御霊前の香典袋と白い花、数珠

香典辞退とは、葬儀に際して、ご遺族が香典を受け取らないという意思を示すことです。

葬儀の案内状や訃報連絡、受付での案内などで、

  • 「御香典は辞退申し上げます」
  • 「ご香典の儀は固くご辞退申し上げます」
  • 「香典・供花は辞退させていただきます」

といった表現が使われることがあります。

このような案内がある場合は、基本的には香典を持参しない、または受付で渡さないと考えてよいでしょう。

香典辞退は、「気持ちを受け取りたくない」という意味ではありません。

多くの場合、ご遺族の負担を減らしたい、参列者に気を遣わせたくない、家族だけで静かに見送りたい、といった考えから行われます。

香典を受け取ると、後日香典返しやお礼状などの対応が必要になることがあります。

葬儀後の手続きや法要の準備で忙しい時期に、返礼の負担を減らしたいと考えるご家庭もあります。

また、家族葬では、参列者の範囲を限っているため、香典や供花を受け取らず、できるだけ簡素に対応したいという考えもあります。

香典辞退の案内を受けたときは、まず「ご遺族の意向が示されている」と受け止めることが大切です。

香典を辞退された場合は、持参しないのが基本

香典辞退と案内されている場合は、香典を持参しないのが基本です。

「それでも持って行った方が丁寧なのではないか」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、ご遺族が香典を辞退されている場合、香典を渡そうとすると、かえって相手を困らせてしまうことがあります。

受付で辞退されているにもかかわらず香典を差し出すと、受付の方が対応に迷うことがあります。

また、ご遺族が受け取るべきか断るべきか判断に困ることもあります。

特に家族葬では、香典を受け取らない方針を事前に決めている場合があります。

その意向を尊重することが、参列する側のマナーです。

香典を持参しないからといって、弔意がないわけではありません。

葬儀に参列し、焼香をし、お悔やみの言葉を伝えることも、十分に大切な弔意の形です。

ご遺族が「香典辞退」と示している場合は、無理に香典を渡すのではなく、その考えを尊重しましょう。

受付で香典辞退と知った場合の対応

事前に知らされていなくても、葬儀当日に受付で香典辞退を知る場合があります。

案内状を受け取っていなかった場合や、訃報の連絡だけで参列した場合などは、受付で初めて「香典は辞退しております」と伝えられることもあります。

そのような場合は、無理に渡そうとせず、受付の案内に従いましょう。

すでに香典袋を用意して持参していたとしても、その場で受け取らない方針が示された場合は、持ち帰るのが自然です。

「せっかく用意したから」と渡そうとすると、受付やご遺族に負担をかけてしまうことがあります。

その際は、

  • 「承知いたしました」
  • 「お気持ちに沿わせていただきます」
  • 「本日はお参りさせていただきます」

といった一言を添えれば十分です。

受付で長く説明したり、理由を尋ねたりする必要はありません。

葬儀当日は、多くの方が出入りし、受付も慌ただしいことがあります。

香典辞退と分かった場合は、落ち着いて対応し、焼香やお悔やみの言葉で気持ちを伝えましょう。

何も持たずに参列しても失礼ではない

香典を辞退されている場合、何も持たずに参列することに不安を感じる方もいます。

「手ぶらで行くようで失礼ではないか」

「他の人は何か持ってくるのではないか」

「自分だけ何もしないように見えないか」

このように考えてしまうことがあります。

しかし、香典辞退と案内されている場合は、何も持たずに参列しても失礼ではありません。

むしろ、ご遺族の意向に沿って香典を持参しないことが、相手への配慮になります。

葬儀では、香典だけが弔意の表し方ではありません。

  • 参列して手を合わせること。
  • 焼香をすること。
  • 静かに故人様を偲ぶこと。
  • ご遺族にお悔やみの言葉を伝えること。

これらも大切な弔意の形です。

また、家族葬や近親者のみの葬儀では、ご遺族ができるだけ参列者に気を遣わせたくないと考えている場合もあります。

その場合、香典を持参しないことは、ご遺族の気持ちを尊重することにつながります。

「何も持っていないから失礼」と考えすぎず、落ち着いて参列しましょう。

お悔やみの言葉で気持ちを伝える

お悔やみの言葉を手紙に書く様子

香典を辞退されている場合でも、お悔やみの言葉を伝えることはできます。

ご遺族に声をかける機会がある場合は、短く、落ち着いた言葉で気持ちを伝えるとよいでしょう。

たとえば、

  • 「この度は心よりお悔やみ申し上げます」
  • 「ご愁傷様でございます」
  • 「心よりお祈り申し上げます」

といった言葉が使われます。

ただし、葬儀当日のご遺族は、多くの対応に追われています。

長く話し込むことは避け、短い言葉で気持ちを伝えることが大切です。

また、故人様との思い出を伝えたい場合でも、タイミングには配慮しましょう。

受付や焼香の前後など、周囲に人が多い場面では、簡潔な言葉にとどめる方が安心です。

後日、落ち着いたころに手紙やメッセージで思い出を伝える方法もあります。

香典を渡せないからといって、気持ちを伝えられないわけではありません。

言葉で静かに寄り添うことも、ご遺族にとって支えになることがあります。

供花や供物も辞退されている場合がある

香典を辞退されている場合、供花や供物もあわせて辞退されていることがあります。

案内に、

  • 「香典・供花は辞退申し上げます」
  • 「供花・供物の儀はご辞退申し上げます」
  • 「ご厚志は辞退させていただきます」

と書かれている場合は、供花や供物も送らない方がよいでしょう。

「香典は辞退でも、供花ならよいのでは」と考える方もいます。

しかし、ご遺族が供花や供物も含めて辞退されている場合、送ってしまうと返礼や対応の負担が生じることがあります。

特に「ご厚志辞退」という表現は、香典だけでなく、供花、供物、弔電などを含めて辞退されている場合があります。

ただし、表現の受け止め方は地域や葬儀社によって異なることもあります。

供花や弔電を送りたい場合は、まず葬儀社や会場に確認すると安心です。

ご遺族に直接確認しにくい場合でも、葬儀社を通じて受け付けの可否を確認できることがあります。

弔意を表したい気持ちがあるときほど、自己判断で送らず、相手の意向を確認することが大切です。

弔電で気持ちを伝える方法

香典を辞退されていても、弔電は受け付けられる場合があります。

遠方で参列できない場合や、どうしても葬儀に伺えない場合に、弔電を送ってお悔やみの気持ちを伝えることがあります。

ただし、弔電についても、辞退されていないか確認しておくと安心です。

案内に「ご厚志辞退」とある場合や、家族葬で静かに見送りたいという意向が強い場合は、弔電も控えた方がよい場合があります。

弔電を送る場合は、葬儀の日時、会場名、喪主名、故人様のお名前を確認します。

通夜や葬儀に間に合うよう、早めに手配することが大切です。

文面は、長くなりすぎず、丁寧な言葉でまとめます。

「ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます」

「ご生前のお姿を偲び、謹んでお祈り申し上げます」

このような表現が使われることがあります。

ただし、宗教やご家庭の考え方によって、避けた方がよい言葉がある場合もあります。

迷う場合は、弔電サービスの文例を参考にしながら、落ち着いた表現を選びましょう。

後日お参りするという方法もある

葬儀当日に香典を辞退されている場合でも、後日あらためてお参りする方法があります。

特に家族葬では、葬儀後に訃報を知ることもあります。

また、葬儀には参列できなかったものの、故人様に手を合わせたいと思うこともあるでしょう。

そのような場合は、ご遺族が落ち着いたころに連絡を取り、後日のお参りが可能か確認します。

ただし、後日のお参りも、必ず受け入れられるとは限りません。

ご遺族の生活や気持ちの整理もありますので、急に訪問するのは避けた方が安心です。

「落ち着かれたころに、お参りさせていただければと思っております」

「ご負担でなければ、後日手を合わせに伺えればと思います」

このように、相手の都合を優先した言い方をするとよいでしょう。

また、後日お参りする場合に、香典やお供えを持参するかどうかも迷うことがあります。

葬儀で香典辞退されていた場合は、後日も同じ意向である可能性があります。

そのため、訪問前に「何も持たずに伺ってよいか」「お供えは控えた方がよいか」を確認しておくと安心です。

手紙やメッセージで弔意を伝える

お悔やみの手紙を書くための便箋と封筒

香典や供花を辞退されている場合、手紙やメッセージでお悔やみの気持ちを伝える方法もあります。

葬儀直後は、ご遺族が慌ただしく、電話や訪問が負担になることもあります。

そのようなときは、短い手紙やメッセージで気持ちを伝える方がよい場合もあります。

手紙では、故人様への思い、ご遺族へのお悔やみ、無理をされないようにという気遣いを、落ち着いた言葉で伝えます。

長い文章である必要はありません。

「この度は心よりお悔やみ申し上げます」

「ご家族の皆様のお悲しみを思うと、言葉もございません」

「どうかご無理なさらず、お身体を大切になさってください」

このような言葉を添えるだけでも、気持ちは伝わります。

メールやメッセージアプリで伝える場合も、くだけすぎた表現は避け、丁寧な言葉を選びましょう。

絵文字やスタンプは控えた方が安心です。

また、返信を求めるような内容にしないことも大切です。

ご遺族が返事をしなければならないと感じないように、

「ご返信はどうかお気遣いなさらないでください」

と添えることもあります。

会社や団体として対応する場合

会社や団体として香典を用意する場合も、香典辞退の案内があれば、その意向を尊重することが大切です。

会社としては、社内規定や慶弔規程に基づいて香典や供花を用意することがあります。

ただし、ご遺族が香典や供花を辞退されている場合は、規程があってもそのまま手配してよいとは限りません。

まずは、葬儀の案内内容を確認しましょう。

「香典辞退」なのか、「供花も辞退」なのか、「ご厚志辞退」なのかによって、対応が変わる場合があります。

会社名で供花を送る場合も、事前に葬儀社へ確認した方が安心です。

取引先や関係先の葬儀では、弔意を示すことを重視するあまり、相手の意向よりも会社側の慣例を優先してしまうことがあります。

しかし、葬儀はご遺族の意向が大切です。

香典や供花を辞退されている場合は、無理に送らず、弔電や後日のお悔やみなど、受け付け可能な方法を確認しましょう。

社内で対応する場合は、上司や総務担当者と相談し、相手に負担をかけない方法を選ぶことが大切です。

香典辞退でも、感謝やお悔やみの気持ちは伝えられる

香典を辞退されていると、「何もできない」と感じてしまう方もいます。

しかし、香典を渡すことだけが弔意ではありません。

  • 参列して手を合わせること。
  • 焼香すること。
  • お悔やみの言葉を伝えること。
  • 後日そっと連絡すること。
  • ご遺族の意向を尊重すること。

これらも、故人様を悼み、ご遺族を思う大切な行動です。

香典辞退には、ご遺族の考えや事情があります。

  • 返礼の負担を減らしたい。
  • 静かに見送りたい。
  • 家族だけで過ごす時間を大切にしたい。
  • 参列者に気を遣わせたくない。

こうした思いが込められていることがあります。

その気持ちを尊重することも、弔意の一つです。

「香典を出さなかったから失礼」と考えるのではなく、ご遺族の意向に沿った形で気持ちを伝えることを大切にしましょう。

迷ったときは、葬儀社や会場に確認してよい

香典辞退や弔意の伝え方について電話で相談する様子

香典辞退の案内を受けたとき、どこまでが辞退の範囲なのか分からず迷うことがあります。

「香典は辞退でも、供花は送ってよいのか」

「弔電は受け付けているのか」

「後日お参りしてもよいのか」

「会社として何か対応した方がよいのか」

このような疑問は、自己判断で進めるよりも、葬儀社や会場に確認すると安心です。

葬儀社は、ご遺族の意向を把握している場合があります。

直接ご遺族に聞きにくいことでも、葬儀社を通じて確認できることがあります。

特に家族葬や近親者のみの葬儀では、香典や供花、弔電の扱いがそれぞれ異なることがあります。

普通のお葬式でも、香典辞退、供花、弔電、参列マナーなど、葬儀に関するご相談を承っています。

「何かしたいけれど、何をしてよいか分からない」

「香典辞退と書かれているが、どう対応すればよいか迷っている」

このような場合も、基本的な考え方や確認すべきことを一緒に整理できます。

24時間365日、無料でご相談いただけますので、香典辞退への対応や弔意の伝え方で迷ったときは、ひとりで抱え込まずにご相談ください。

まとめ

香典を辞退された場合は、ご遺族の意向を尊重し、香典を持参しないことが基本です。

香典を渡さないことは、弔意がないという意味ではありません。

参列して手を合わせること、お悔やみの言葉を伝えること、ご遺族の考えに沿って行動することも、大切な弔意の形です。

供花や供物、弔電についても、辞退されている場合があります。

案内に「ご厚志辞退」とある場合は、香典以外も含めて辞退されている可能性があるため、事前に確認すると安心です。

どうしても気持ちを伝えたい場合は、後日のお参り、手紙、メッセージなど、相手の負担になりにくい方法を考えることもできます。

会社や団体として対応する場合も、社内の慣例だけで判断せず、ご遺族の意向を優先しましょう。

香典辞退は、冷たいものではなく、ご遺族が負担を減らし、静かに見送りたいという考えの表れであることもあります。

迷ったときは、葬儀社や会場に確認しながら、ご遺族に配慮した形で弔意を伝えていきましょう。

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