
死亡診断書はコピーを取るべき?――葬儀後の手続きで困らないために
ご家族が亡くなられたあと、病院から「死亡診断書」を受け取ります。葬儀の準備を進める中で、「死亡診断書はコピーを取った方がよいのでしょうか」「原本はどこで使うのでしょうか」「手続きで何度も必要になるのでしょうか」「コピーだけで手続きできるものはあるのでしょうか」と疑問に思う方も少なくありません。
死亡診断書は、故人様がお亡くなりになったことを医師が証明する大切な書類です。死亡届の提出や火葬許可の手続きだけでなく、その後のさまざまな手続きにも関わることがあります。
実際には原本が必要になる場面と、コピーがあれば足りる場面があります。そのため、死亡診断書を受け取った段階でコピーを取っておくと、後々の手続きがスムーズになることがあります。
今回は、死亡診断書の役割、コピーを取る理由、葬儀後に必要になる手続き、保管方法などについて整理してご紹介します。
死亡診断書とは何か
死亡診断書とは、医師が死亡の事実を証明する書類です。病院で亡くなられた場合は、担当医や当直医が作成します。
一般的には、死亡届と死亡診断書が一体になった様式になっています。
- 右側が死亡診断書。
- 左側が死亡届。
という形になっていることが多く見られます。
死亡届を市区町村へ提出すると、死亡診断書の原本は役所へ提出されます。そのため、一度提出した原本は手元には戻りません。
多くの方が、「死亡届を出したら終わり」と思われますが、その後も死亡診断書の内容が必要になる場面があります。だからこそ、事前にコピーを取っておくことが大切なのです。
死亡診断書はいつ受け取るのか
病院で亡くなられた場合は、死亡確認の後に死亡診断書が作成されます。ご家族は病院から書類を受け取り、その後の搬送や葬儀の準備を進めることになります。
葬儀社へ依頼する場合は、死亡届の提出や火葬許可証の取得を代行してもらえることもあります。その際、死亡診断書の原本を葬儀社へ預けることがあります。
そのため、原本を預ける前にコピーを取っておくと安心です。病院によっては、コピーサービスを利用できる場合もあります。また、ご自宅やコンビニなどでコピーを取ることもできます。
後から必要になって慌てないよう、早い段階で準備しておくことをおすすめします。
なぜコピーを取っておいた方がよいのか
死亡診断書のコピーを取る一番の理由は、その後の手続きで内容を確認する場面があるためです。
死亡診断書には、次のような内容が記載されています。
- 死亡年月日。
- 死亡場所。
- 死亡原因。
- 住所。
- 氏名。
これらの内容を確認する必要が生じることがあります。また、各種手続きの窓口で、「死亡診断書のコピーはありますか」と聞かれる場合もあります。
原本は死亡届の提出で役所へ渡してしまうため、後から内容を確認できなくなることがあります。コピーがあれば、その都度内容を確認できます。
特に相続や保険の手続きが複数ある場合は、コピーがあることで手続きがスムーズになります。
どのような手続きで必要になるのか
葬儀後には、さまざまな手続きが必要になります。
たとえば、次のような手続きです。
- 生命保険。
- 年金。
- 健康保険。
- 銀行口座。
- 相続手続き。
- 勤務先への提出書類。
手続きによって必要書類は異なります。死亡診断書の原本が必要な場合もあれば、コピーで足りる場合もあります。
また、死亡診断書そのものを提出しなくても、内容を確認するためにコピーが役立つことがあります。特に複数の窓口で同時に手続きを進める場合は、コピーがあると非常に便利です。
どの手続きで何が必要になるのかを事前に把握するのは難しいため、まずはコピーを確保しておくと安心でしょう。
何部くらいコピーを取ればよいのか
「何部コピーを取ればよいですか」という質問を受けることがあります。
明確な決まりはありませんが、一般的には5部程度用意しておくと安心です。使用した場合は、すべて使い切ってしまわないように再度コピーをしましょう。
近年はコピーだけでなく、スキャンデータを保管する方も増えています。ただし、手続き先によっては紙のコピーが必要になることがあります。
そのため、次の両方を保管しておくと便利です。
- 紙のコピー。
- スキャンデータ。
必要になった時に改めてコピーを探す手間も減らせます。
コピーだけでは足りない場合もある
注意したいのは、すべての手続きがコピーで済むわけではないという点です。
生命保険会社、共済、勤務先、金融機関などでは、必要書類が異なります。また、死亡診断書ではなく、別の書類が必要になる場合もあります。
- 戸籍謄本。
- 除籍謄本。
- 住民票の除票。
このような書類が求められることもあります。
そのため、コピーがあるから安心というわけではありません。あくまでも、内容確認や一部手続きのために役立つものと考えておきましょう。
実際の提出書類は、それぞれの窓口へ確認することが大切です。
保管方法にも注意する
死亡診断書のコピーには個人情報が含まれています。そのため、保管方法にも注意が必要です。
たとえば、次のような対応をしておくと安心です。
- 家族が分かる場所に保管する。
- 重要書類と一緒にまとめる。
- データ化した場合は安全な場所へ保存する。
また、相続手続きなどは数か月から一年以上かかることもあります。そのため、葬儀が終わったからといってすぐに処分しない方がよいでしょう。
後から必要になる可能性も考えて保管しておくことが大切です。
葬儀社へ確認してもよい
死亡診断書について、「コピーは必要ですか」「今のうちに何部取ればよいですか」「原本はどこへ渡しますか」と迷うことがあります。
そのような場合は、葬儀社へ確認して構いません。葬儀社は死亡届や火葬許可証の手続きにも関わるため、一般的な流れを案内してくれることがあります。
普通のお葬式でも、死亡後の手続きや必要書類についてご相談いただけます。死亡診断書だけでなく、葬儀後に必要となる各種手続きについてもご案内しています。
不安なことがあれば、遠慮なくご相談ください。
コピーを取ることは家族の負担を減らすことにつながる
ご家族が亡くなられた直後は、悲しみの中で多くのことを決めなければなりません。
- 搬送。
- 葬儀。
- 親族への連絡。
- 各種手続き。
短期間のうちに対応することになります。
その中で、死亡診断書のコピーを取っておくことは小さな準備かもしれません。しかし、後から手続きを進める際の負担を減らすことにつながります。
「あとで必要になるかもしれない」という視点で準備しておくことで、慌てずに対応できることもあります。
大切なご家族を亡くされた直後だからこそ、少しでも将来の負担を減らすための準備をしておくと安心です。
まとめ
死亡診断書は、故人様がお亡くなりになったことを証明する大切な書類です。原本は死亡届の提出で役所へ提出されるため、手元には残りません。そのため、受け取った段階でコピーを取っておくと安心です。
コピーは、生命保険や年金、相続など、その後のさまざまな手続きで内容確認に役立つことがあります。また、紙だけでなくデータとして保管しておく方法もあります。
ただし、すべての手続きがコピーで済むわけではありません。必要書類は窓口ごとに異なるため、確認しながら進めることが大切です。
死亡診断書のコピーを取ることは、後の手続きを少しでもスムーズに進めるための準備です。葬儀後に慌てないためにも、早めに確認しておくと安心でしょう。
関連コラム
遺品整理は何から始める?――迷いやすいポイントと進め方
遺品整理は何から始めればよいのでしょうか。迷いやすいポイントや進め方の基本、無理なく進めるための考え方をわかりやすく整理します。
故人の遺品整理について
葬儀が終わった後、故人の遺品整理は避けて通れない重要なプロセスです。遺品整理は、故人を偲ぶ時間であると同時に、残された家族にとって新しい生活の一歩を踏み出すための準備でもあります。ここでは、遺品整理を進める上でのポイントを紹介します。
喪中のお正月はどのように過ごせばいいの?
喪中のお正月の過ごし方や注意点を徹底解説!お歳暮やお正月飾り、おせち料理、お年玉など、喪中の際に気をつけたいポイントを分かりやすく説明します。「普通のお葬式」では、喪中や法事、終活に関するお悩みにも対応しています。ぜひご覧ください。
葬儀のあとにやる手続き――最初の1週間でやること
葬儀が終わったあとには、さまざまな手続きが必要になります。死亡届の提出後に必要となる手続きや、最初の1週間で確認しておくと安心なことを分かりやすくまとめました。